ペット共生住宅の基礎知識(犬のくつろぐ場所・犬の寝る場所)

はじめに

petbed

ペット共生住宅とは、ペットを飼う人々が快適に暮らすことができる住宅のことを指します。

最近では、ペットを家族の一員として扱う人々が増えたことから、ペット共生住宅が注目されています。

ペット共生住宅には、ペットを飼う人々が快適に暮らせるだけでなく、ペット自身が快適に過ごすための配慮が必要です。

犬がくつろぐ場所や寝る場所に配慮することの重要性は、犬が快適に過ごすことができることにより、ストレスや不安などの精神的な問題を予防することができるためです。

犬がストレスや不安を感じると、健康に影響を与えることがあります。また、犬の寝る場所やくつろぐ場所に配慮することで、家具の破壊や騒音などの問題を予防することができます。

犬がくつろぐ場所や寝る場所に配慮することは、犬の幸福にも関わっています。犬は群れで生活する動物であり、一人で寂しさを感じることがあります。

適切な場所やグッズを提供することで、犬が幸福な生活を送ることができます。

ペット共生住宅において、犬がくつろぐ場所や寝る場所に配慮することは、犬との快適な共同生活を送るために必要なことです。

次に、具体的に犬がくつろぐ場所や寝る場所に配慮するためのポイントについて説明します。

 

 

犬の寝床について

犬が寝る場所は、犬がリラックスして過ごせる場所であることが重要です。犬がくつろげる空間を作るためには、適した場所や寝具を選ぶことが大切です。

 

犬が寝る場所として適した場所は?

犬が寝る場所として適した場所は、静かで明るすぎず、暗すぎず、風通しの良い場所です。

また、犬にとっての居心地が良い場所として、飼い主のベッドの脇や、部屋の角に設置すると良いでしょう。

テレワーク等で家で仕事をしているときは、デスクの足元などもお気に入りの場所としてオススメです。

犬の居場所

 

犬用ベッドやマットレスの選び方

犬用のベッドやマットレスを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

・犬の体重やサイズに合わせたものを選ぶ。

・犬の体温を調節しやすい素材を選ぶ。

・洗濯や掃除がしやすいものを選ぶ。

・犬が寝やすい形状や厚みのものを選ぶ。

 

注意事項:顎を乗せることのできる淵が立ち上がっているマットが好きな犬が多いですが、犬が気に入ってくれるアイテムに出会うには、試行錯誤の繰り返しになると思います。

 

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犬が自分で寝床を作る場合の注意点

犬が自分で寝床を作る場合には、以下の点に注意しましょう。

・寝床を作る場所が風通しがよく、汚れやすい場所ではないかを確認する。

・犬が寝るためのスペースが十分あるかを確認する。

・犬が寝床を作るために使用するもの(枕や毛布など)が犬にとって安全でないかを確認する。

 

寝床を清潔に保つ方法

犬の寝床を清潔に保つためには、以下の点に注意しましょう。

・犬の毛や汚れをこまめに掃除する。

・犬が寝る場所の周りを清潔に保つ。

・ベッドやマットレスを定期的に洗濯する。

・犬が寝床に持ち込むもの(おもちゃや食べ物など)を適宜取り除く。

 

 

 

犬がくつろぐ場所について

犬が快適に過ごすためには、くつろげる場所を確保することが重要です。

犬がくつろぐ場所には、以下のようなポイントがあります。

  • 静かで落ち着いた場所:犬は落ち着いた場所で過ごすことが好きです。人が通り過ぎる場所や、窓の外が騒がしい場所などは避けましょう。
  • 日当たりの良い場所:犬は太陽の光を浴びることが好きです。日当たりの良い場所にくつろがせるようにしましょう。
  • 温かい場所:犬は体温が高く、寒さに弱い傾向があります。特に、小型犬や短毛種は、寒さに敏感です。冬場は、暖房の効いた場所に犬用ベッドを置くなどして、温かく過ごせるようにしましょう。
  • 広い場所:犬は体を動かすのが好きです。部屋が狭いと、ストレスを感じることがあるので、十分なスペースを確保しましょう。

 

犬用家具やおもちゃ、グッズを選ぶ際には、以下のようなポイントに注意しましょう。

犬用家具

犬用のソファやベッド、クッションなどは、犬がくつろげるように設計されています。犬種や体型に合ったサイズを選ぶことが大切です。

おもちゃ

犬は遊ぶことが好きです。適度な刺激を与えるおもちゃを用意して、犬が楽しく過ごせるようにしましょう。また、食べ物が入ったおもちゃを使うことで、犬の知能を刺激することもできます。

グッズ

犬用のタオルやシーツなどは、清潔に保つことが大切です。また、犬種や季節に合わせた服やブランケットを用意することで、犬が快適に過ごせるようにしましょう。

 

 

室内での犬の運動場所を確保する方法としては、以下のようなものがあります。

ドッグラン
ドッグランは、犬が自由に走り回れる広いスペースです。ドッグランは屋内や屋外の施設があり、一般的には時間制限や利用料金がかかる場合があります。
犬種によっては、ドッグランで自由に走り回れるだけでストレス解消になる場合があります。また、ドッグランでの社交効果も期待できます。

ただし、ドッグランは他の犬と接触するため、感染症のリスクがあることに注意が必要です。

また、ドッグランは飼い主が常に犬の様子を見ていなければならず、犬同士のトラブルが起こることもあるため、安全管理が必要です。

スロープの家(程よいグリップのカーペットタイル)

室内での犬の運動場所を確保する方法は他にもあります。例えば、家の中で犬が自由に走り回れるように、家具を配置したり、スペースを確保することもできます。

また、犬用のトンネルや障害物を用意して、犬の運動量を増やすこともできます。ただし、障害物などを使う場合は、犬の安全を確保するために、飼い主が常に見守る必要があります。

犬が健康で幸せに暮らすためには、犬がくつろぐ場所や寝る場所など、ペット共生住宅における犬の生活環境に配慮することが必要です。

家族と一緒に過ごす時間が長い犬にとって、快適な環境を整えてあげることが、健康的な生活を送るためにも大切です。

 

 

クレートの活用

クレートは犬と暮らすためにアイテムとして、とても優れた製品だと思います。
あんな狭いところ・・・などと不安になる方も多いようですが、動物は睡眠のように無防備の状態になるときは、洞窟や巣穴のように狭いスペースの方が落ち着けるという性質を持ち合わせていることが多いので、むしろ、愛犬のためには望ましい休息スペースになることが多いようです。
また、クレートはハウストレーニング、ドライブ時の乗車用グッズ、留守番の時の安全を確保、避難時のペット収容などいろんな側面で活躍してくれます。
ただし、クレートを効果的に活用するには、クレートが自分を護ってくれる場所であるとか、居心地のいい場所であるとか、クレートに入ることを嫌がらないようにクレートトレーニングをする必要があります。
クレート改造3
我が家でも積極的に活用していますが、クレートが快適で有続けるために毎日クレート時間を6時間程度確保するようにしています。
クレートの設置場所も仄暗く、静かな場所が落ち着けるようですし、バスタオルや毛布でクレートを覆うと良い感じです。
寒い時などは、安全性の高いパネルヒーター等の暖房機を近くに置くようにしています。
※参考記事:ワンペディア(クレートを好きになってもらってお留守番上手に【獣医師が解説】)

 

 

その他の注意点

ペット共生住宅において、犬の健康や安全に配慮することが重要です。以下にそのための注意点を紹介します。

犬の安全に配慮するための工夫 犬は好奇心が旺盛で、時に危険な行動をとることがあります。

そのため、住宅内で犬がケガをしないように、以下のような工夫が必要です。

 

・窓やバルコニーの脱落防止対策

犬が窓から落ちたり、バルコニーから転落することを防ぐために、脱落防止対策を施す必要があります。脱落防止ネットや、窓やバルコニーに取り付けるバリケードなどがあります。

 

・家具や器具の固定

犬が家具や器具にぶつかったり、倒したりすることを防ぐために、それらを固定する必要があります。具体的には、テレビや本棚などの大型家具を壁に固定する、食器や水入れを床に固定する、といった対策が挙げられます。

 

・化学物質の置き場所

家庭用の化学物質は、犬にとって有害な成分を含んでいることがあります。そのため、それらを犬の届かない場所に保管する必要があります。

 

犬の健康に配慮するための対策

犬が健康的に暮らせる環境を整えることも重要です。以下にそのための対策を紹介します。

 

・換気

換気を良くすることで、犬が健康的に暮らせる環境を整えることができます。特に、寒暖差の大きい季節や、湿度が高い時期には、換気をこまめに行うようにしましょう。

 

・エアコンの設置

犬は暑さや寒さに敏感な生き物です。そのため、エアコンを設置して、快適な環境を整えることが大切です。

犬と共に生活する際のマナー ペット共生住宅においては、周囲の住民に迷惑をかけないよう、以下のようなマナーを守ることが必要です。

 

 

まとめ

犬がくつろぐ場所や寝る場所に配慮することで、犬がストレスなく過ごせる環境を整えることができます。ペット共生住宅においては、以下の点に配慮することが重要です。

 

・床材

犬の健康や足腰に配慮した床材を選ぶことが必要です。

 

・犬の寝床

犬が自分で寝床を作る場合には、環境に適した場所に設置し、清潔に保つことが重要です。また、犬用のベッドやマットレスなどを用意することもおすすめです。

 

犬がくつろぐ場所

室内での犬の運動場所の確保や、犬用家具やおもちゃ、グッズの選び方にも配慮することが必要です。

 

・その他の注意点

犬の安全に配慮するための工夫や、犬の健康に配慮するための対策、そして犬と共に生活する際のマナーにも注意が必要です。

 

ペット共生住宅において、犬との快適な共同生活を送るためには、犬がくつろぐ場所や寝る場所を適切に設置することが必要です。犬が心地よく過ごせる環境を整え、愛犬との共同生活を楽しく過ごしていきましょう。

 

 

 

著者情報

前田 敦 / atsushi-maeda

前田 敦 / atsushi-maeda

犬と猫と快適に暮らせる社会の実現を目指して、ペット共生住宅に特化した設計活動を行っている建築家
設計作品の中でも特に注目すべきは、ペットがストレスなく自由に走り回れることを重視して設計した「スロープの家」シリーズです。これまでの住宅設計にはない新しい発想から生まれたもので、独創的なコンセプトと緻密な設計が注目を浴び、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞といったさまざまなメディアで紹介されています。

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前田 敦の専門性について

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