中庭のある家(間取り・断面計画)
中庭のある家を提案したのは、旗竿敷地で周囲を住宅で囲まれていた敷地で、しかも思い出の樹木を残したいという建主さんのリクエストに応えるにはLDKは1階に用意すべきで、その空間を光注ぐ環境にしたいというところからスタートしました。
南に面した部分は細長い間口の面だけで、しかもアプローチの玄関もその位置に設けた方が効果的な敷地です。
1階のLDKはトップライト(天窓)から吹抜けを経由して光を注ぐ方法と、LDK北側の中庭の反射光を最大限に取り入れる方法を併用した断面構成を考えました。
明るい場所を希望されるクライアントさんが大半ですが、人が心地よく過ごせる場所は直射日光が注ぐ場所ではなく、反射光の柔らかい光に包まれた優しい空間なのです。
部屋の明るさも均質ではなく、直射日光の当たる場所、反射光の柔らかい光に包まれた場所、仄暗い場所を程度に配置することが快適な居場所づくりには欠かせません。
そんな時に中庭はとても効果的な空間になりますので、間取り・断面を考える際に取り入れてみると良いでしょう。