最初の提案がそのまま実現することも(中庭のある黒い家)
設計コンペで即決した案のまま実施へ
建築主と建築家との出会いとして「設計コンペ」という手法があります。
同じ条件のもとに複数の建築家が対案したものを建築主が選定するというものです。
簡単な要望をヒアリングした後に提案するために、建て主と設計者の意思疎通もまだ未熟な段階でのプランなので、当然、お互いのイメージと異なる部分がたくさんあります。
初期案を叩き台にして、お互いの意思疎通を図りながら、実現案に向けて設計を進めていくことが多いです。
この計画案から実際建築された部分では1階のスタディコーナーとピアノ置場が左右入れ替わっただけで、ほぼこのプランのまま実現した特異な例です。
クライアントさんの話によると、プレゼン時に夫婦二人ともこの案に即決していたとのことでした。
通常は案の重要なポイントは残しつつも、細かい要望に応じて少しプランが変わることが多いですが、このようなケースもあります。
双方の波長があったということもありますが、住み手のイメージを超えたサプライズ提案であったりした場合にも、目からウロコ状状態で即決することもあります。
南北に細長い旗竿敷地で、周囲を建物に囲まれた環境の中で、プライバシーを確保した中庭を用意し、吹抜けのあるLDKと合わせて家中に自然光が程よく届くように計画しています。
実際に建った家がこちら