ペットも一緒に防災対策「防災の日」に再チェックを!

9月1日は「防災の日」
1960年(昭和35年)に、内閣の閣議了解により制定された。9月1日の日付は、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんだものでだそうです。

この日は我が家でも準備した防災グッズをチェックしたり、一緒に避難する愛犬:かむいのためのチェックも行うようにしています。

環境省では、避難するときはペットと一緒に避難(同行避難)するように指導しています。

そして、同伴避難での生活をするために、まず、クレートやキャリーバックに入ることができるようにトレーニングすることが必須です。

災害が起こったときに最初に行うことは、もちろん飼い主自身や家族の安全確保ですが、ペットの安全確保についても、普段から考え備えておく必要があります。十分な水や食料の他、常備薬等も用意し、避難所や避難ルートを確認しておく等、いざというときに慌てないように、ペットに基本的なしつけをし、備えておきましょう。避難するときは、ペットと一緒に避難(同行避難)できるよう、日頃からキャリーバックやケージに入ることなどに慣れさせておくことも必要です。
そして、避難所等においては、自治体の指示に従い、ルールを遵守し、他の避難者に迷惑をかけてはなりません。特に、避難所では動物が苦手な方やアレルギーを持っている方等への特別な配慮が求められます。また、避難や避難生活はペットにとっても大きなストレスとなる可能性があるので、ペットの行動も考えた十分な準備をすることが重要です。これは決して特別なことではなく、普段からペットの基本的なしつけや健康管理をし、ペットを様々な環境に慣らしておくことが、災害時の備えの基本になります。しつけはペットの安全確保のみならず、災害時のペットのストレスも軽減させ、あなた自身や周囲の方々への安全・安心の確保にも重要です。
現在ご自分が住んでいる地域で指定されている避難場所は、ペットとの同行避難が可能かどうかをあらかじめ確認し、可能な場合はその注意事項を管轄の自治体に確認する等して、ペットとの避難計画を考えておきましょう。

※同⾏避難とは、避難所までの避難⾏動(⾏為)のことをいいます 避難所で、ペットと⼈が同じスペースで過ごすことなどの(同伴避難)を 指すものではありません

環境省ホームページ「ペット災害対策」より引用

 

準備編:日常のしつけ

クレートトレーニング

日常の生活時では、クレートを活用しないで愛犬や愛猫を自由にされている方も多いようです。
家庭犬なので、飼い方はそれぞれの飼い主さんの考え方によって変えるべきだと思っていますので、常時、クレートでの生活を推奨してるわけではありません。

我が家は夫婦共働きで留守にする機会が多い状況なので、地震が来て落下物で怪我をしないように留守中はクレートに入ってもらうようにしています。

パピーの時に、トレーナーさんにクレートトレーニングをしてもらったので、今でも「ハウス」と命令すると自分から入ってくれます。

就寝時間になるとクレートの前で待っているか、鼻で扉をあけて自ら中に入っています。

外出先や興奮している時にはなかなか入ってくれない時もありますが、そのときは「オヤツ」を使って誘導します。

イタズラをやらかしてしまって、叱られると察した時も逃げこむようになりました(^_^;)
それは、クレートは自分を守ってくれる場所であると認識している証なのだと解釈しています。

クレートトレーニング

避難場所ではクレートが必須のようですが、用意されている個数も限られているので、事前に用意しておきましょう。

通常使用されない方は、折りたたみ式のクレートを使うと収納に便利です。

 

※参考/愛犬:かむいのクレートトレーニング

  ハウスは快適で安全な空間(犬と暮らす家)

ハウス/クレート改造(犬と暮らす家)

 

 

●決められた場所での排泄

ペットシーツの上で排泄するように日常から教えていると、肉球の感触でそこがトイレだと認識することが期待できます。

 

●「おすわり」「まて」「ふせ」

過度なストレスから興奮状態になることが多いようなので、落ち着かせるためにも「おすわり」「まて」「ふせ」を教えておきましょう。

どうしても興奮状態が治らないときは、オヤツを使って誘導すると良いでしょう。

おすわり

 

●人や犬に慣らしておく

避難所では、多くの人や犬、猫と一緒に暮らすことになります。

そのため、散歩やドッグランで多くの人やペットに触れ合うことが大切だと思います。

緊急時でなくても社会性を学ばせることは大切なことなので、ぜひオススメです。

参考:ドッグランのおすすめ

 

準備編:必須事項

●狂犬病予防、各種ワクチン、フィラリア・寄生虫予防

生成環境も悪く、屋外での生活を余儀なくされることが予想されますので、健康管理のために済ませておきましょう。

特に「狂犬病予防注射済票」がないと、避難場所であずかってもらえないので要注意です。

うっかり書類を忘れることがあるので、私はスマホに書類の写真を保存しています。

緊急時でしたら、これでも大丈夫の可能性があるのでオススメです。

ワクチン

●居住地での避難所の確認

全ての避難場所がペット対応というわけではありません。

居住する自治体の避難場所を事前に確認しておくことをお勧めします。

 

かむいの暮らす東京都港区では、区民避難所の総数は57箇所、

そのうち同行避難が受け入れ可能な避難所の数は31か所。(2020年7月調べ)

 

 

 

 

用意しておきたい備蓄品

●優先順位1(命や健康に関わるもの)

1)薬、療法食

2)フード、水(5日分)

3)リード(首輪・ハーネス)

 

●優先順位2(飼い主や動物の情報)

1)名札(鑑札・狂犬病予防注射済票)

飼い主やペットの情報の入ったマイクロチップはもちろんですが、緊急時はアナログの名札が役に立ちます。

首輪やハーネスに取り付けておくことをお勧めします。

首輪・名札・鑑札・狂犬病予防注射済票

 

2)飼い主と写っているペットの写真

離れ離れになった時に飼い主が特定しやすいのでスマホに写真は保存しておきましょう。

 

3)ワクチン接種状況や健康状態の記したmemo

かかりつけの動物病院も記しておくとベストです。

 

●優先順位3(ペット用品)

1)キャリーバッグ、携帯用クレート

避難行動時には小型犬や猫はキャリーバッグや携帯用クレートに入れて行いましょう。

避難所での生活はクレート主体となりますので、クレートを常時使用してない方は、折りたたみ式のものを用意すると良いでしょう。

落ち着ける環境を維持するために、クレートを覆うくらいのサイズのバスタオルもあると便利です。

 

2)トイレ用品

トイレシートや猫トイレの砂(慣れ親しんだものがBEST)

 

3)衛生用品

避難場所は衛生管理が行き届かないことが予想されますので、臭い消しや清潔に保つためのアイテムも用意しておきましょう。

人間にも役に立ちますよ。

 

 

災害が発生した時の対応

●優先順位1(まずは身の安全)

飼い主さんが無事でいないことには、ペットを助けることができません。

地震の際には、テーブルの下に入ったり、クッションで頭を守ったりと必要な処置を取ってください。

 

●優先順位2(ペットの安全)

災害時には不安からパニックを起こして、噛みついたり、家から飛び出したりと普段と違う行動を取りがちです。

まずは、リードをつけるか、クレートに入れる等、ペットをコントロールできるようにしましょう。

 

●優先順位3(避難の用意)

「非常持ち出し袋」を用意し、ブレーカーやガス栓を閉めます。

地震で倒壊した家具や破損したガラスに注意しながら、避難場所へ向かいましょう。

犬はリードとつけて、小型犬や猫はクレートに入れるなどしてください。

 

 

避難所や仮設住宅での注意点

●周りの人への配慮

避難場所にはたくさんの人が集まります、皆さんがペットが好きという方ではなく、嫌いな方、アレルギーの方など多様です。

特に被災時にはイライラしている方が多くなるので、普段以上に気を使う必要があります。

災害場所でのペットの食事やトイレの管理等は飼い主の責任下で行うことになりますので、

ペットと一緒に避難してきた人達とルールを決めたり、助け合ったりして避難生活を乗り切ってください。

●ペットの健康管理

いつものように衛生管理ができる状態ではありません。

特にトイレ管理や体の清潔を保つようにすることで、ストレスや感染リスクを軽減するように努めましょう。

 

 

 

 

 

関連サイト

●ペットの災害対策(環境省)

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/disaster.html

 

●環境省の用意したパンフレット

備えよう!いつもいっしょにいたいから~ペット動物の災害対策~(PDF:4,944KB)

 

 

●区民避難場所(港区)

https://www.city.minato.tokyo.jp/bousai/saigaitaisaku/kuminhinanjo.html

 

著者情報

前田 敦 / atsushi-maeda

前田 敦 / atsushi-maeda

犬と猫と快適に暮らせる社会の実現を目指して、ペット共生住宅に特化した設計活動を行っている建築家
設計作品の中でも特に注目すべきは、ペットがストレスなく自由に走り回れることを重視して設計した「スロープの家」シリーズです。これまでの住宅設計にはない新しい発想から生まれたもので、独創的なコンセプトと緻密な設計が注目を浴び、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞といったさまざまなメディアで紹介されています。

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前田 敦の専門性について

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